不動産投資とは、一般的には不動産の購入、管理、レンタル、または販売によって利益を得ることを指します。しかし、この投資法はリスクも伴います。不動産投資のリスクとその対策方法について詳しく解説します。
の4つについて
市場リスク
物理的リスク
流動性リスク
レバレッジリスク
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市場リスク
不動産投資における市場リスクとは、全体の経済動向や不動産市場の変動、地域経済の状況など外部環境により、投資物件の価格や賃料、需要などが影響を受けるリスクを指します。
まず理解すべきなのは、不動産市場は経済サイクルと密接に連動しているという事実です。経済が拡大している時期には、企業の業績向上、個人の所得増加などが発生し、これらが不動産の需要を増加させます。その結果、物件価格の上昇や賃料の増加を引き起こし、不動産投資の収益を押し上げる可能性があります。
しかし、逆に経済が衰退すると、企業の業績悪化や個人の所得減少により、不動産の需要が減少します。その結果、物件価格の下落や賃料の減少を引き起こし、不動産投資の収益性が損なわれる可能性があります。
また、不動産市場は地域経済の影響を大きく受けます。特定地域の人口減少、企業の撤退、地域経済の衰退などは、その地域の不動産価格や賃料に直接影響を与えます。これらの変化は、投資物件の価値や収益性を大きく損なう可能性があります。
大学や企業が移転・撤退し、入居者が激減するケースに注意しましょう。
物理的リスク
物理的リスクは、不動産投資における主要なリスクの一つです。これは不動産そのものが持つ物理的な特性から発生するリスクで、その性質上、他の投資形態には見られない特有のリスクです。
物理的リスクには大きく分けて2つのカテゴリーが存在します。1つ目は、不動産そのものの老朽化や損傷によって生じるリスクで、2つ目は自然災害によって生じるリスクです。
老朽化や損傷によるリスク
不動産は時間とともに劣化する性質を持っています。建物は経年による劣化、設備の故障、構造的な問題などがあり、それらが修理や改修の必要性を生じさせます。これらのメンテナンスや改修には大きな費用がかかることがあり、それが投資の収益性を直接損なう可能性があります。また、老朽化や損傷が進行すると、物件の価値自体が低下することもあります。
自然災害によるリスク
不動産は地域の気候や地質に直接影響を受けるため、洪水、地震、台風、火災などの自然災害による損害を受けるリスクがあります。自然災害が発生した場合、物件が大きな損害を受ける可能性があり、修復には多大な費用がかかります。また、災害により物件が使用不能になった場合、賃料収入が一時的に途絶える可能性もあります。
建物は定期的なメンテナンスが必要です。
加えて、バサードマップなどで建物が浸水したり、土砂災害にまきこまれたりする可能性はないかなど自然災害のリスクを検討しましょう!
流動性リスク
流動性リスクとは、資産を現金に換える(売却する)のが困難であるというリスクのことを指します。不動産投資はその性質上、売却に時間がかかり、短期間での売却が難しいため、このリスクは特に重要です。
不動産投資は、株式投資や債券投資と比較して非常に流動性が低いとされています。具体的には、不動産の売却は次のような要素により時間がかかる可能性があります
- 市場状況
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不動産市場が低迷している場合や、購入希望者が少ない地域では、物件を売却するのに時間がかかる可能性があります。
- 価格設定
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適切な価格設定が難しく、高すぎると購入者が現れず、低すぎると利益を最大限に出すことができません。
- 売却手続き
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不動産の売却は複雑な手続きが伴うため、これに時間がかかることがあります。
とっさな出費が必要な時に現金化できないのはつらいですね。。。。
いざという時に耐えれるように、不動産だけでなく、債券・株式・現金などの流動性の高い資産を持っておく必要はあります。
レバレッジリスク
レバレッジリスクは、投資において借入金(レバレッジ)を用いることで発生するリスクを指します。不動産投資では、特に物件購入のための融資(不動産ローンやモーゲージ)を利用することが一般的であり、これによりレバレッジリスクが顕在化します。
レバレッジリスクの主な要素は次のとおりです。
- 金利リスク
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借入金利が上昇した場合、返済負担が増大し、その結果投資の収益性が悪化する可能性があります。特に変動金利型のローンを利用している場合、金利変動によるリスクは大きいです。
- 返済リスク
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物件から得られる賃料収入や売却益が想定よりも低下した場合、ローンの返済が困難になる可能性があります。これは、経済の低迷、地域の人口減少、物件の老朽化などが原因となることが多いです。
- 価値下落リスク
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物件価格が大幅に下落した場合、その価値がローン残高を下回る「債務超過」の状況に陥る可能性があります。この場合、売却してもローンを完全に返済できないため、自己資金で返済を補う必要が出てくるか、またはローン返済が滞るという事態になります。
物件の購入の前に、収入と支払いのシミュレーションを行う必要があります。
レバレッジリスクを回避できない物件は決して購入してはいけません。
まとめ
不動産投資は「不労所得」などと言われるようなプラスの面ばかりではありません。不動産投資という特性上、投資額は大きくなります。投資家は不動産投資のリスクを十分に理解し、自分自身でリスクを減らすための対策を講じなければなりません。まずは敵を知ることが大切です。
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