頭金はいくら必要?
頭金は物件購入者の職業(属性)、収入、年齢などの違い、そして、借入先の銀行に応じて、銀行から求められる頭金は異なってきます。では、おおよそいくらくらい必要なのでしょうか?一般的な目安として、物件価格の1〜3割が必要になってきます。
そして、物件購入時には不動産取得税、不動産仲介費、不動産登記による司法書士へ支払い等でも費用が発生します。この諸経費は物件価格の1割を目安にしておきましょう!
つまり、物件を購入する際は、トータルで、物件価格の2〜4割の資金が必要になるのです!
例えば、4000万の中古アパートを購入する場合を考えてみましょう。
頭金は、800〜1200万円が必要になってきます。
頭金・・・かなり高いですね。フルローンはできないんでしょうか?
フルローンは難しいでしょう。ただ、すでに保有している物件を担保にできるなど、銀行が資金の回収をできる見込みが立つ場合はフルローンができる可能性があります。
過去に1件目の購入で、フルローンを組んだ方という情報を目にした事があるのですが…
2018年に世間を騒がした「かぼちゃの馬車事件」以降、ローンの審査も厳しくなり、フルローンが組みにくくなったのです。「かぼちゃの馬車事件」は不動産業者のサブリースとスルガ銀行の不正融資が問題となりました。詳細が気になる方は調べてみて下さい。
頭金のメリット
①借入金額を少なくでき、銀行への利子の支払いが少なくなる事です。
頭金を多くするほど、銀行から借り入れる金額を少なくすることができます。
例えば、物件価格6,000万円で、頭金の違いで総支払額がどうなるかを比較してみると以下のとおり(総返済額は、借入金利年1.5%、全期間固定金利、元利益返済、30年返済の場合)
分かりやすいように、フルローンの場合も取り上げておきます。
頭金 | 総支払 |
0円(フルローン) | 7,460万円 |
1,200万円(物件価格の2割) | 7,160万円 |
2,400万円(物件価格の4割) | 6,870万円 |
フルローンと頭金2,400万円を比較すると、差額は約600万円。
フルローンと頭金1,200万円を比較すると、差額は約300万円。
頭金1,200万円と頭金2,400万円を比較すると、差額は約300万円。
利子の支払いって高額なんですね。頭金が多い方がいじゃないですか!?
支払いの金額だけをみると、頭金を多くして、借入期間を短くする方が有利と言えるでしょう。
しかし、デメリットもちゃんと理解しましょう。
頭金のデメリット
①頭金を用意するまで、時間がかかる。
②雨漏り修理など急な出費の時、自己資金で賄えず、再び、銀行から借り入れる必要がある。
頭金2,400万円を準備するのに、何年かかりますか?
1年に100万円貯金するとしても、24年間もかかりますね。。。
そうです。頭金を準備するのに、相当な期間がかかるのです。頭金を用意した時には時間と投資機会の喪失をしているとも言えます。不動産投資は銀行から資金を借り入れて、レバレッジ効果を得られる側面もあります。
頭金をいくら設定するかって難しいです。。。
職業、収入、保有資産などのそれぞれ背景に合わせて、検討する必要がります。収入や保有資産が多く、頭金を準備できるのでれば、頭金を多めに設定してもよいでしょう。
また、急な工事(雨漏れなど)の時に対応できる資産は保有しておいた方がリスクを減らせることができます。
まとめ
頭金(購入時の諸経費含む)は最低でも物件価格の2〜4割の資金が必要です。
また、頭金は多く設定すると、銀行への利子の支払いも少なくできます。その一方で頭金を準備する期間を要してしまいますので、時間・投資機会を失う可能性もあります。それぞれの収入、保有資産を考慮して、頭金額・借入期間をシミュレーションしていく必要があります。
何パターンもシミュレーションをしながら、購入する物件を見定めていきましょう!!
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