シロアリの対策は必要かどうか
シロアリの被害のサイン
シロアリの駆除方法
・一級建築士
・インテリアプランナー
・宅地建物取引士
・建築・インテリア、不動産に関して専門家としてアドバイスします!
結論
結論として、木造の住宅、店舗等を所有者は、シロアリ駆除・予防の対策は必須です!
以下に、具体的な理由、駆除方法を記載していきます。
シロアリ被害を放置してはいけない理由
建物の構造的弱化
シロアリが木材を食べ続けることで、建物の構造部分が次第に弱くなり、その強度や耐久性が損なわれます。特に、柱や梁などの主要な支持部材が弱化すると、建物全体の崩壊リスクが増加します。
災害の時に命を守ることも建物の一番重要な要素です。
住環境の悪化
シロアリ被害が進行すると、家の中の壁や床が変形したり、傾いたりする可能性があります。これにより、生活環境が悪化し、住み心地が悪くなります。
修復コストの増加
早期の段階で被害を発見し対応すれば、修復や駆除のコストは比較的抑えられることが多いです。しかし、放置して被害が広がると、大規模な修復作業や駆除作業が必要となり、その結果、コストも大幅に上昇します。
資産価値の低下
シロアリ被害が進行すると、不動産としての家の価値が低下します。被害が広範囲にわたっている場合、買取を希望しても売れない、または非常に安い価格でしか売れないでしょう。
健康被害
シロアリの巣や飛び出し土が、家の中に散らばると、これがアレルギーや呼吸器系の問題を引き起こす要因となることもあります。
シロアリ被害は、住宅や建物の価値、機能、そして住む人々の安全と健康に直接的な影響を及ぼすリスクがあります。
シロアリの特性
シロアリは、木や木製品を食べる昆虫で、特に湿った環境を好みます。
日本では、主にアリヅカシロアリとイエシロアリが主な2種です。
被害のサイン
シロアリの被害は、初期段階で見逃してしまうことが多いですが、早期に発見することで被害を拡大させないように対応が可能となります。以下はシロアリ被害のサインに関する詳しい情報をまとめたものです。
飛び出した土の痕跡
- シロアリはトンネルを作成する際、微細な土を使ってトンネルを作ります。
- シロアリが壁面や床に現れると、細かい土の筋や盛り上がりとして目に付きます。
- 特に基礎の近くや木部の接続部分で発見されることが多いです。
木部の空洞化や薄くなる現象
- シロアリが木材を食べると、木の内部が空洞化します。
- 木を軽く叩いた時、空洞の音がする場合や、薄く感じる場合があります。
- ペンキのはがれや紙のようになる部分、穴が開いている部分が生じます。
翅の散乱
- シロアリは一生のうち1回だけ羽化して飛び立つ時期があります。その後、翅を落として巣を作り始めます。
- 窓際や照明の下など、明るい場所に多くの翅が落ちている場合、近くでシロアリの羽化が行われた兆候となります。
シロアリ本体の発見
- シロアリ自体を目撃することも、もちろん被害の明確なサインです。
- シロアリは羽アリと働きアリに大別され、働きアリは白くて透明感があり、非常に小さいものから数cm程度のものまで様々です。
粘着したシロアリの死骸
- シロアリが移動する際、粘着物質や他の障壁に引っかかって死んでしまうことがあります。
- シロアリの死骸が床や壁、基礎周辺で見られる場合、シロアリの活動が行われている兆候となります。
壁紙やクロスの浮きや変色
- シロアリが壁の裏側で活動していると、壁紙やクロスに異常が現れることがあります。
- 浮き上がりや変色、波打ちなどが見られる場合、壁の内部でシロアリが活動している可能性が高いです。
サインを見つけた場合は早めの対策が必要です。特に、被害の初期段階で対応することで、被害の拡大を防ぐことができます。定期的なチェックと早期発見、対応が大切です。
予防・駆除方法
シロアリ被害の予防・駆除の具体的な方法は下記のとおりです。
予防
- シロアリ防止剤の散布
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建築時や改築時に、土壌にシロアリ防止剤を散布することで、シロアリの侵入を阻止します。特に基礎の周辺や土と直接接触する部分に集中的に施します。
- 物理的障壁の設置
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建築時にシロアリの侵入を防ぐための物理的な障壁(例:ステンレスメッシュや特殊な膜)を設置しましょう。特に基礎に換気口がある場合は要注意です。
- 木材の選定
-
シロアリにとって食べにくい予め防腐・防虫処理がされた木材を選んで使用しましょう。
駆除
- 地中散布
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土壌に化学薬品を散布して、シロアリの巣を駆除する方法です。巣全体を駆除することが可能です。
- ベイトシステム
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シロアリが好む餌に毒を混ぜて設置し、餌を食べたシロアリが巣に戻ることで全体を駆除する方法です。
- スポットトリートメント
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被害が局所的な場合、直接該当部位に薬剤を注入する方法です。
シロアリ対策は、一度の対策だけでなく、日常的な継続的な努力が必要です。特に予防と定期的な検査は、大きな被害を避けるための鍵となります。
専門家との連携を通じて、住宅を守るための効果的な対策を実施しましょう。
まとめ
シロアリは社会性昆虫として、木材を主食とし、特に湿った環境を好みます。その特性から、住宅や建物に侵入して、木材部分を食害することが多いです。
初期段階の被害サインとしては、飛び出した土の痕跡や木部の空洞化、翅の散乱などが挙げられます。
被害のサインを放置しますと、建物の構造的な弱化や修復コストの増加、さらには健康被害など、多岐にわたるリスクが生じます。住宅や建物の価値を守るため、そして住む人々の安全と健康を確保するために、早期の発見と適切な対策が重要です。
早めに専門家へ相談することをおすすめします。
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